10.09.2013

西穂高〜ジャンダルム〜奥穂高〜槍ヶ岳〜新穂高 2〜3日目


 
朝ご飯を食べながら、穂高のテント場で夜明けを待つ事にする。
とてもきれいな朝焼けを楽しみ、6:00に出発する。

昨日の足の疲れが抜けておらず、涸沢槍の下りはとても緊張した。奥穂高から歩くよりも、槍ヶ岳から歩いた方が歩き易いように感じた。槍方面から来る人は多くいても、穂高方面から歩いている人はあまりいないようだった。


紅葉が始まった涸沢カール。前夜宿泊した人に聞いた所、小屋もテント場も混んでいなかったとの事。紅葉の真っ盛りが少しずれるだけで人の入は大きく変わるようだ。


 北穂高への登り。壁を登っていく。西穂高〜槍まで終始マーキングがはっきりとしているので登りやすい。マーキングが無ければ難易度はグンと上がると思う。

 さっぱりとした北穂山頂。少し物足りない感じ。

 北穂高小屋で珈琲を呑む。なかなか良い雰囲気の小屋。

 北穂高から槍を見る。足が疲れていなければヒャッホーという気持ちに違いない。

飛騨泣き。地図の危ないマークがついているところがやはり危ないのだなと実感する。 飛騨泣きを下った所を振り返る。
 
 詳細な地図が手元に無く、気がついたら南岳小屋に出ていた。長谷川ピークとばかり思った山はシシバナと言う名前の山だった。知らぬまに大キレットも長谷川ピークも抜けていたようだ。昨日の西穂〜奥穂高間とは違い、ヘルメットをかぶらない人も多く歩いていた。個人的な感想としては、人が落とす落石が一番怖いので、ヘルメットは持って行った方が良いと思う。トレイル上に浮き石も多く、派手に落石をしている人を見かける事があったし、僕もジャンの近くで大きな石を一つ落としてしまった 。浮き石とは思わないような大きな石で、踏んだ瞬間に石は滑り落ちてしまった。幸い大事には至らなかったが、落石がとても怖いトレイルだと思う。

 南岳小屋 お昼を食べようかと思ったが、平日という事もあり、食事は用意されてなかったようだ。時間的に槍ヶ岳のお昼に間に合いそうだったので先を急ぐ事にした。

 途中、軽量でかなり握り具合の良い山のステッキをゲットする。気分はドラクエだ。

 槍ヶ岳山荘は大喰岳から見るとまるで映画に出て来るチベットかどこかの寺院のような雰囲気だ。

 14:00頃、偶然槍ヶ岳に由美子と同時到着。このカレーが食べたかった。
由美子ははじめて大きな山小屋に泊まる事を楽しみにしていた。僕だけテント泊なのはやはりどうかと考え、僕も由美子と一緒に小屋へ素泊まりする事にした。小屋はあまり混んでおらずゆったりとしていた。由美子は自炊部屋で御飯を炊き明日のおにぎりも作る。

西鎌尾根から望む硫黄尾根

翌日は雲が出ていて、あまりきれいな朝焼けは望めず。
西鎌尾根を双六経由で稜線伝いに行こうとか考えたが、槍平の紅葉がとてもきれいだったので、千丈沢乗越から槍平に降りる事にした。


JMTを歩く事で日本の美しさを思い出す。JMTはとても広大で美しく、世界一のトレイルと言われるのも分かる。でも、日本の山の細部にわたったきめ細かい美しさ。例えば、山肌の美しさだったり、四季の木々や花の美しさ。そしてアルプスの稜線歩きは特別だと改めて実感する。4000mを越えるJMTでも雲海を見る事は一度も無かった。稜線の上で朝日を愛でる。そして雲海の上の天国のようなトレイルを歩く。この美しさは日本が誇る美しさだと思った。